
なんだか羨ましいなあと思って観ました。
同棲かあ、良いことも悪いこともありますね。
昔のことみたいにも、今のことみたいにも、未来のことみたいにも感じて、好きな映画でした。
前田 司郎
劇作家・映画監督
おかしな関係の、おかしくない二人。
私も無口な友人としてそこにいるような感覚に陥り、自然に向かってくる感情に返事をしたくなりました。
岸井 ゆきの
女優

ふつーの人の実感を描いただけなのに面白すぎてずーっと観てられる。
眩しいキラキラとか、ドンヨリする事件も何もないのに。
ちょっと大人になるのが遅かった男女の、ささやかな通過儀礼が描かれてるだけなのに爆笑。
西尾 孔志
映画監督
『函館珈琲』
何も始まらないのに、すべてが始まっている。
今どきの男と女のリアルな日常。
俳優陣のオフビートな演技が見事。
島 敏光
映画評論家
大仕掛けなドラマ展開にも、生活圏を離れた雄大な風景美にも、叙情的な伴奏音楽にも、
まったく頼らない。
日常の微細な描写の積み重ねだけで観客を最後までぐいぐい引っ張りつづける監督と役者たちの力に、心底驚愕した。
暉峻 創三
大阪アジアン映画祭
プログラム・ディレクター
まつむら映画に出てくる女子はいつも、どうしてこんなにもツネってあげたくなるくらい愛らしいのだろう。
ウィットに富んだ台詞と会話にフフフと笑ったら最後、フワフワグイグイ、映画の中に引き込まれてしまうんです。
それがとっても心地いい!
中野 量太
映画監督
『湯を沸かすほどの熱い愛』
僕は、まつむらしんご君が織りなすほんわかとしたアンビギュイティなコメディが好きだ。
母の胎内の熱くもなく冷たくもない羊水の中でうとうとと、生れ出ようかどうしようかと半分夢みる胎児のころの想い出と似た感覚。
さよならだけが人生ならば、人生なんかいりません。
安藤 紘平
映画作家
東京国際映画祭
プログラミングアドバイザー
早稲田大学名誉教授
男と女は可笑しい。
でも、人と人はもっと可笑しい。
その可笑しさに誠実に向き合った作品だし、それが優しくてすごく切なくなる。
近越 文紀
Rally Label 代表
小さな恋の小さな顛末を90分かけてじっくり煮込むなんとも贅沢な映画だった。
会話の妙に唸り、絵作りの的確さにまた唸り、気がつけばヒロインの一挙手一投足から目が離せなくなっている。
まつむら監督、やったね。次の作品も楽しみにしてます。
深田 晃司
映画監督
『淵に立つ』
何度でも観たいとおもえた。
彼女の表情や言葉から目が離せず、 今もこの町のどこかで暮らしているような気がする。
乙一
作家
『パリ、テキサス』の思わせぶりなパリには気持ちがさめるばかりだったけれど、『恋とさよならとハワイ』のハワイはなるほど、せつなかったです。
予定調和になりそうでならない、たくらみがあるけれどいやみのない、ささやかで頑固な映画でした。
枡野 浩一
歌人
普通の話で普通のふたりが普通に会話して普通に終わるのだが、その全てが面白く、
周到に計算されていて、普通がいかに重要であるかを再認識させられたのだった。
山内 ケンジ
劇作家・映画監督
当たり前に、恋愛とは人と向き合い、ぶつかり合うものなんだと、しみじみとほのぼのと思い知らされました。
たぶん自分は学生時代にこんな恋愛をしたかったんだと思います。
だから観ていてキュンキュンきたし、あっこれは自分には撮れない映画だなと思いました。
中途半端な僕らのための映画です。
山下 敦弘
映画監督